2025.08.16
淡交会120周年記念事業「第九」特別演奏会 盛大に開催
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淡交会結成120周年記念特別演奏会が7月12日(土)午後、墨田区錦糸1丁目のすみだトリフォニーホール大ホールで開かれ、卒業生会員や学校・後援会関係者ら約1,300名が会場で感動を分かち合いました。
演奏は両国高校卒業生のオーケストラ「淡交フィルハーモニー管弦楽団」と淡交混声合唱団、指揮は新田ユリさん(77回)。合唱団は51回~122回(90歳~18歳)までの卒業生に団友を加え111人が舞台上に勢ぞろいしました。ソリストはソプラノ・川島玲子、アルト・上久保沙耶、テノール・鷹野景輔、バス・又吉秀樹さんです。
演奏会は早川正昭(49回)作曲「チェロ、ハープと管弦楽のための『牧歌』」で幕を開けました。早川さんは淡交フィルの生みの親の一人で、両国高校在学中にこの曲の元となるフルートとピアノの曲を作曲、2019年の淡交フィル創立70周年記念演奏会のために、フルートの部分をチェロに、ピアノの部分をハープに書き直しました。ハープを演奏するのは、早川さんの娘でNHK交響楽団ハープ奏者の早川りさこさん。チェロ演奏は、早川正昭さんの隣でチェロを弾いていた同級生の故植草寛之助さん(49回)の娘の植草ひろみさんです。早川さんは昨年8月、90歳で逝去されています。
続いて両国高校校歌五部作(校歌、開校式の歌、三中健児の歌、あゝ黎明の歌、卒業式の歌)が声高らかに披露されました。校歌五部作は明治35年~昭和15年にかけて、北原白秋作詞・山田耕筰作曲の「あゝ黎明の歌」を除き、いずれも府立三中の教師によって作詞・作曲された曲です。作曲家・指揮者の故鈴木行一さん(69回)がその1曲1曲にハーモニーを付け、管弦楽曲に編曲しました。当時の社会情勢を反映して、勇壮な歌詞と曲が多く、「三中健児ここにあり」の気概に溢れています。
最後はベートーヴェン作曲の「交響曲第9番 ニ短調 作品125『合唱』」です。日本では年末に演奏されることの多い曲で、1時間を超える大作です。淡交フィルの力強く素晴らしい演奏で第1楽章から第2楽章、第3楽章と盛り上がり、最終第4楽章では合唱が加わって最高潮に達しました。100人を超える合唱団は迫力満点で、演奏後は「ブラボー!」の掛け声とともに拍手が鳴りやみませんでした。
なお、アンコールでは両国高校校歌が演奏され、会場の卒業生たちが合唱団と共に熱唱しました。特別演奏会の模様はユーチューブでライブ配信され、約100名の方が視聴しました。